こんにちは。
うつわと道具や ころは です。
前回の“ガラスって何で出来てるの?”の記事に続き、基礎の基礎のお話です。
そもそも、「やきもの」ってどういうもの?という内容のコラムです。
9月30日から始まるNHKの連続テレビ小説で、信楽の女性陶芸家の奮闘記を描く「スカーレット」という朝ドラが始まりますよね。
ご興味のある方も多いのでは??
ドラマを見る前に、うつわについての基本的な事を学んでおくと、ドラマもより楽しくなると思いますよ。
“焼き物(やきもの)”とは、土や粉末状の鉱物を練って成形して、高温焼いて作るものを指します。
ご存知ですか?やきものは火山活動に似ている、とも言われているんですよ。
何故かというと。
地中から吹き出した溶岩は、珪酸(けいさん)という成分の働きなどで岩石となります。
やきものの材料は、その岩石が風化して細くなった土なんです。
その土を高温で焼くと、中の珪酸が溶けてガラス状となり、すきまを埋めて固まります。
マグマも陶芸窯と同様、1,300度以上の熱量にも達するので、非常に火山活動と似ていると思いませんか?
火山活動と違う点は、人の手が加わっているかどうかでしょうか?
土の成分は、産地によってさまざまです。
珪酸やその他の成分の量、焼く温度などで、できるガラスの量が異なります。
最も多いのが磁器。
一番少なくて隙間だらけなのが土器となります。
先ほどの項目でも、“やきもの”の出来は、土と焼く温度で異なるとご紹介しました。
それでは、実際にどの様な土を使って、どういう焼き方をしているのでしょうか?
〇 “やきもの”に適した土とは?
可塑性(かそせい)が高くて細工のしやすい、焼いてもひび割れしない粘土が適しています。
現在では、複数の産地の土とブレンドし、成分調整をして使用する場合が多いんです。
〇 酸素の量で“やきもの”の表情が異なります。
やきものの焼き方には、
酸素をたっぷり送り込む「酸化炎焼成(さんかえんしょうせい)」
酸欠ぎみに焼く「還元炎焼成(かんげんえんしょうせい)」
の二つがあります。
土の中の鉄分は、酸化炎焼成では赤や黄に。
還元炎焼成だと不完全燃焼して青やグレーになります。
焼くときは、通風をよくしたり窯の口を閉じたりして酸素量を調整します。
炎の質がやきものの表情を大きく左右させるんです。
土を練って成形し、高温で焼いて固めたものが“やきもの”となります。
使用する土、焼き方、釉薬や装飾方法によって多様なやきものが生まれているんですね。
【ころはオンラインストア】
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