こんにちは。ころは店主のミキです。
前回と前々回のコラムでは、“材料”と“焼き方”の違いでどの様な「やきもの」が出来るのか?についてご紹介しました。
今回はもっと深く掘り下げて、土の採取から成形、焼成までの工程を詳しくご紹介致します!
陶芸のプロ達がどのように作陶しているのか?
興味がある!という方も多いかもしれませんが、中々知りえない内容ですよね。
専門的で難しい…という方のために、簡単で分かりやすく、2回に分けてご説明します。
1回目の今回は、採土から土の成形までについてです。
“やきもの”は、以下の工程で製作されています。
① 土づくり
② 成形
③ 素地の加工
④ 乾燥
⑤ 焼成(素焼き)
〔⑥ 下絵付〕
⑦ 施釉
⑧ 焼成(本焼き)
〔⑨ 上絵付〕
〔⑩ 上絵焼成〕
⑪ 完成
※〔〕内は絵付けのうつわの場合の工程
やきものの種類によって工程に多少の違いはありますが、基本的にはこの様な流れで作られています。
やきもの一つ作るだけでも、これだけの工程がある大変な作業なんですね。
やきもので扱う土は、土の中の小石などの不純物を取り除き、水を加えて精製します。
この土をよく練り、空気を抜いてやきものに使用します。
採土 → 土の精製 → 素地土の完成 → 土練り → 成形
の流れで成形用の土を作るんですね。
ですが、これって「近くの山から粘土を取ってきた!」って話なんですけど…。
何人もお弟子さんを抱えている有名な窯であればいざ知らず。
プロの作家さんでも、「土づくり」からされている作家さんも少なくなっています。
現在では、陶芸材料店でたくさんの種類の粘土が販売されています。
多くの作家さんは、この中から自身のイメージにあった土を選び、成形されているんですよ。
成形は、練り上げた土で、やきものの形を作ることです。
陶芸体験で有名な「ろくろ成形」や手びねり、ひもづくり、たたらづくりなどが主な成形方法です。
大量生産の場合は、型が使われることもあります。
他にも色々な成形方法がありますので、ご興味のある方は調べてみて下さいね!
陶芸家の方は、作りたい作品と土の個性を考えあわせて成形の方法を選びます。
ちなみに豆知識ですが、やきものは焼き上がると80%ほどに縮みので、大きめに成形しているんですよ!
縮むことも計算して成形しないといけないなんて…陶芸は奥がとても深いです。
いかがでしたか?今回は成形までのお話でした。
次回のコラムでは、「素地の加工」についてご紹介致します!
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