うつわと道具やころはのBLOG

うつわと道具やころはのブログです。 生活に寄り添った“作家のうつわ”と“台所道具”についてご紹介しています。

上品で可愛らしい。あひろ屋さんの遊び心溢れる手ぬぐい。

f:id:korohacurry:20210501202703j:plain

 

こんにちは。“ころは”店主のミキです。

 

日本の伝統的な生活用品である、【あひろ屋】さんの“手ぬぐい”を取り扱いさせて頂くことになりました。

 

あひろ屋さんの注染の手ぬぐいは、上品でいて小粋な雰囲気がとても素敵です。

 

可愛いモチーフと伝統色の組み合わせが魅力的で、見ていて楽しい気持ちにさせてくれます。

 

あひろ屋さんの遊び心溢れる手ぬぐいをご覧ください。

 

日本の伝統的な綿織物の“手ぬぐい(手拭い)”とは。

 

f:id:korohacurry:20210501204156j:plain

 

古くから日本人の生活に寄り添ってきた道具である手ぬぐい。

 

奈良時代平安時代から原形が存在したとされています。

 

江戸時代に入ってから庶民に普及し、手や体を拭くタオルのような役割を果たしていました。

 

庶民が手ぬぐいを“かぶりもの”として被っている浮世絵があったりと、手ぬぐいがいかに愛用されていたかが分かります。

 

そんな手ぬぐいも明治時代以降、タオルやハンカチが普及すると共に需要が減少してしまいました。

 

ですが、手ぬぐいは本来、手や体を拭くだけでなく、物を包んだり、掃除にも使うことができる万能道具です。

 

令和になった現在、その万能さに魅せられる人が、徐々に増えてきています。

皆さんも一度使ってみてください。

 

軽くてかさばらず、乾きも早い手ぬぐいの便利さに、魅了されること間違いなしです。

 

注染(ちゅうせん)と捺染(なっせん)。

 

f:id:korohacurry:20210501204849j:plain

 

手ぬぐいの染色方法は、注染(ちゅうせん)と捺染(なっせん)の2種類があります。

 


捺染は、顔料や染料を直接生地に刷る染め方です。

 

1色につき型を1つ作り、繊維の表面に色のり(染料とのりが混ざったもの)を刷り込みます。

 

表面から染色して、生地の裏側まで染料が浸透しないので、表面と裏面のある手ぬぐいができます。

 


注染は、その名の通り染料を注いで染める技法です。

 

1枚の布をじゃばら状に重ね合わせることで、1度に20枚から30枚染めることができます。

 

捺染とは異なり、表面と裏面の違がないことが特徴です。

 

注染は型を使わないので、すべてを工程を職人が手作業で行っています。

 

そのため、グラデーションやぼかしなど、独特の味を楽しむことができる手ぬぐいです。

 


表面と裏面の違いがあるかないかが、染め方の違いなんですね。

 

シーンや気分によって、それぞれの特徴のある手ぬぐいを使い分けるのも楽しいですね。

 

“あひろ屋”さんの注染の手ぬぐい(当店の取り扱い商品)。

 

あひろ屋さんの手ぬぐいは、注染で染められたものです。

 

生地は木綿100%、細番手の“特岡”生地が使用されています。

 

特岡の生地は、細い糸で密に編まれているため、質感は柔らかく、丈夫なところが特徴です。

 

幅は35~36㎝。柄により長さは違いますが、ほとんどが90㎝と100㎝です。

 

f:id:korohacurry:20210501210119j:plain

紐結び(ひもむすび)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501210545j:plain

岩燕(いわつばめ)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501210812j:plain

箸格子(はしごうし)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501211215j:plain

浅蜊(あさり)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501211357j:plain

斑雪(はだれ)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501211758j:plain

摘草(つみくさ)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501211943j:plain

鉄瓶(てつびん)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501212101j:plain

南天(なんてん)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501212302j:plain

宿木(やどりぎ)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501212519j:plain

蒲公英(たんぽぽ)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501212619j:plain

みつ豆(みつまめ)/注染

 

f:id:korohacurry:20210501212744j:plain

つぼつぼ/注染

 

 

“あひろ屋”さんについて。

 

あひろ屋さんは、手ぬぐいや和小物を中心に製作されているブランドです。

 

デザインは全て、デザイナーの野口由さんが伝統柄に学んだものや、そのときどきに心惹かれたモチーフを表現したオリジナルです。

 

野口さんご本人は、デザインについて、 

伝統技法や風習など、古くから伝わるものを大切に見つめながら、
現代的であることと、暮らしに寄り添えるようなものづくりを心がけています。

 (※)あひろ屋さんのHPから抜粋

 と仰られています。

 

伝統的な柄の中に遊び心ある、魅力的な手ぬぐいの根幹となっていると思えるお言葉です。


-- あひろ屋 --

野口 由 ( Yuki Noguchi )
10代の一時期、着物の手描きの仕事に就く。
その後、自営業、会社勤めを経て、2001年にあひろ屋を開業。

 

【カテゴリ一覧】取扱作家さんについて
【カテゴリ一覧】台所道具について

 

f:id:korohacurry:20190120005213j:plain

作家のうつわと道具を取り扱っています。